2006-12-28

冬の眠り



そろそろ冬眠の準備をしなきゃ
最近の熊は遅いみたいよ
美味しいものの味を知って
もっともっと欲しくなるの

その昔
冬眠は命がけだった
再生できるかどうかは
どう眠るかにかかっていた

今は誰も眠らない
ずっと光が瞬いてるなか
ずっと起きて動いてる
闇に身を浸すことを
忘れてしまったのよ

それに熊は人間を怖れなくなった
境界がなくなったのよ
おかしなことね
崩すべきでないものは崩れ
あるはずもないところに
突如あらわれる壁

ほんの少し
・・・眠りたい・・・
僅かばかりの栄養をとって
ジクジクした傷を舐めながら
春にはきっと新しい皮が生えるのを
・・・待つの・・・

きっと真っさらな皮に覆われて
再生することを
信じて
・・・眠るの・・・