2006-08-15

8月の・・・



その昔
女たちにとって日々の営みそのものが祈りであった
きょう一日を生き延びるために、あらゆるものに心を注ぐ
それが自らの生命を生かすことであった
特別なものなどつくり出さずとも
創造性はあらゆる細部から溢れだし
歓びを生み 愛を生み 命を生む

もし日々の営みのなかに祈りがなくなれば
歓びはどこから生まれるのか
愛はどこから生まれるのか
命はどこから生まれるのか
溢れる想いはどこへ向かうのか

目は語らず 口は聞かず 耳は見ず
荒野をさまよいつづける

ささやかなつつましやかなこの一日が
かすかに微かに降り積もっていくとき
やがて確かな跡が刻まれる
女たちの・・・
祈りの跡